「Green Box」みたいな日記帳 / スクラップブッキング Not


マルセル・デュシャン、『花嫁は彼女の独身者たちによって裸にされて、さえも』(通称『グリーン・ボックス』)手書きメモ、ドローイング、写真など総計94点のコロタイプ・ファクシミレ、大判の四つ折りで夫婦函入り、320部限定、著者のサイン入り、「ローズ・セラヴィ」出版、パリ、1934年

マルセル・デュシャンは、未来の本はこのような断片の集積で、ページを持たないものになると予言していました。(アナイス・ニンの証言)
そして「そのようなもの」はWEB上で実現されているわけですが、実際に実現してしまったものって案外つまらないものです。

あえて、この「未来の本の原型」のスタイルで、いろいろな紙にメモ書きのように日記をつけて、それを函の中にためてみる。検索性には優れませんが、記憶の喚起力はスゴいはずです。
「バラバラに手にとってみることができる」ことが重要で、そこに何かが再現されるはずです。



「スクラップブッキング」みたいに貼りこんじゃだめです。
「編集」を固定しないこと。


http://scrapbooking.com/article/74299

しかし、「スクラップブッキング」ってジャンルができていたとは…。芸術の世界(キュビズムやシュルレアリスム)の「コラージュ」という技法がいつのまにか家族の記憶の編集や保存に利用されているわけですね。今どき流行りませんが「精神分析」の材料にはうってつけだと思います。(しかし ”スクラップブッキングによる精神分析”に一致するウェブページは見つかりませんでした。)



スクラップブッキング〜あなたも思い出アーティスト〜
スクラップブッキングのメモリープレイス



 2004年発行
「デジカメの普及で写真はいっぱいあるけれど、パソコンに入れっぱなし。そんなあなたに、アメリカで大ブレークのアルバム作りはいかが? 写真をきれいにかざりつける手作りアルバムを紹介します。」(「MARC」データベースより)


「スクラップブッカーのバイブル」(カスタマーレヴューより)
Scrapbooking Friends & Family: Ideas for All Year (Creating Keepsakes)
「専門誌「クリエイティング・キープセイクス」からレジャー・アーツ社が選んだ、825種類以上のスクラップブッキングのための最良のアイディアがつまった本である。ここには、愛する人々を引き立て心あたたまる記憶の一ページを作るための、レイアウト例やヒントやテクニックが含まれている。あなたがいままで知らなかった技や、時間を節約する工夫など、魅力的なアドバイスをこの本から発見しよう。 」


Art Journals and Creative Healing: Restoring the Spirit Through Self-Expression

Art Journals and Creative Healing: Restoring the Spirit Through Self-Expression

"Creative Healing" なるほど。

「 Journal Craft」から「Altered book」へ




Duchamp, ca. 1942–53 ジョセフ・コーネルによるデュシャン