小人たち(について)の本

▲ 借りぐらしの『床下の小人たち』/『The borrowers(借家人)』



棒がいっぽん (Mag comics)

棒がいっぽん (Mag comics)

漫画家、高野文子の短編集。とても現代的(90年代に『Hanako』で連載)な「借りぐらしの小人たち」が描かれている『東京コロボックル』収録。最終回で主人公のカップルは「田舎暮らし」をはじめます。(参考にしたのは『床下の小人たち』ではなく、『木かげの家の小人たち』(いぬいとみこ)、『だれも知らない小さな国』(佐藤さとる)とのこと)
『木かげの家の小人たち』は「疎開」によって田舎暮らしをすることになるのですが。

木かげの家の小人たち (福音館創作童話シリーズ)

木かげの家の小人たち (福音館創作童話シリーズ)

「森山家の末っ子、ゆりには秘密の大切な仕事がありました。それは森山家に住んでいる四人のイギリス生まれの小人たちに、毎朝一杯のミルクを届けることでした。しかし日本は戦争に突入し、ミルク運びは困難に…」(「MARC」データベースより)
この本に登場するオブジェ
「青いガラスのコップ」:そこに小人たちの命の糧である牛乳がそそがれると、どんなときでもあたりを明るくする神秘的な雰囲気をもつコップ。人間と小人たちの絆の象徴として描かれています。
「ナカニシヤの小波豆本」:小人の男の子ロビンが字を覚え、挿絵の「トラ」と友だちになった『ドウブツエン』の豆本。ロビンは戦災からトラを守ろうと疎開に持っていくただひとつの荷物にこれを選びます。ナカニシヤ出版(現存)の巌谷小波による絵本豆本のひとつと思われます。
床下の小人たち』にも豆本は登場し、そのなかの一冊、空白の本『メモランダム』に書かれたものが「お話のもと」になっています。 アリエッティの『20年日記』

:本筋とはまったく関係ないですが小人の両親のベッドとして使われていた「ドイツ煙草 ゲルベゾルテ(生産停止)」。いかにも豪華なベッド。こういうディテールも大切です。



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http://community.livejournal.com/little_world/30571.html
http://community.livejournal.com/little_world/39277.html?view=211565